大好きだから大丈夫

最初で最後の婚外恋愛(ただいま遠距離)

出会い(5)〜お別れ

私が、遠く彼の故郷へ会いに行きました


(再会した今、この日のことをふたりで話していると、大切なはずの最後の日なのに、お互いに記憶が抜け落ちていて、悲しいやら情け無いやら)



彼の故郷の近くの街で一泊して、翌日、私は来た時と同じ手段でひとりで帰るつもりでした

でも、彼が、お互いの故郷の中間まで車で送ると言ってくれました


とてもお天気がいい日で、車の中、いつものように大笑いしながら送ってもらったのを覚えています


長距離を走って、目的の駅に着きました


本当にこれでお別れです


私が車を降りなければいけない場所には駐車スペースがなく、私が車を降りられずに通過、しばらく走ってまたそこに戻るけど、また降りられずに通過、そんなことを何度も繰り返していました


やっとのことで車を降り、彼にサヨナラしました

彼の車を見送り、彼の車が見えなくなると、人通りの多い道端で、こらえきれずに泣いてしまいました


さっきまでグルグル回ってた道を通って、もう一度ここにくるかもしれない


しばらく泣きながら立っていると、本当に彼の車が目の前に走ってきました

さっき私が降りた場所で車が止まると、中で彼がおいでおいでをしているのが見えました

泣きながら、慌てて車に乗り込むと、またさっきと同じ道を走りました


「なんで戻ってきたの?」と私

「お前が泣いてるから」と彼

必死に泣くのを抑えて、少し笑えるようになった頃、またその場所に着きました

そして、二度目に車を降りた私は今度こそ彼の車を待つことなく、すぐに駅の中に入りました




ちなみに、彼は、車でグルグル回ったこの一連の出来事を覚えていませんでした

私にとっては人生で悲しかったことのベスト5に入る出来事なのに


再会する時に私は、駅前のこの場所を待ち合わせ場所にしよう、なんてロマンチックなことを考えていました

しかも、場所をハッキリ伝えずに

「私達が最後にお別れしたあの場所」

なんて言うつもりでした


・・・再会もままならないところだったな、危ない危ない




その後私は、立っている人もちらほらいる程度の混み具合の電車に乗り、座席に座ってうつむいた途端

「彼とはもう会えないんだ」

ということにやっと気がついてしまい、こらえきれなくなり、ハンカチで口と鼻を押さえ、声を殺して泣きました


こんなに好きだったなんて

なんで今日まで気づかなかったんだろう

いつもあんなに側にいたのに

今頃気づくなんて、バカだな私


しばらくの間、電車にゆられながら、泣きました



あの日の私に教えてあげたい


ホントにバカだよ、あんたは

その人が、あんたの人生で、いちばん大切な人なんだよ

今日、彼と別れてしまったことを後悔するのは、今日のあんただけじゃないんだよ

ずーっと先の、恋なんてもうありえないと思うようなオバサンになってから、もう一度死ぬほど後悔するんだからね



なんでわからなかったのかな

あの時



そして、その後、再会するまでの長い間、彼と会うことは一度もありませんでした