大好きだから大丈夫

最初で最後の婚外恋愛(ただいま遠距離)

大切な日の夜

大切な日の夜

私はもう、電話はあきらめていた


いつもよりずいぶん遅い時間にLINE

彼「まだ仕事です また連絡します」

私「無理しなくていいです

遅いから、疲れてるだろうから」

彼「疲れたよ

いつも俺のこと心配してくれ、がまんしてくれてありがとう

今日はやめときます」


なんか、優しい言葉がきちゃった

一瞬で、気持ちがふわっとして

私「お疲れ様

大丈夫ですよ、大好きだから」

彼「ありがとう」

私「『ママはいいね』って、何度もごめんなさい

そんなこと、思ってないから

大好きだから」


その日、一日、自分のダメだったこと、送ってはいけなかったLINEの文字を思い返して、私なりに反省してた

彼がスマホを置いてしまわないうちに、急いで謝った


それから、少し迷って

私「あとね、今日は、大切な日です」

彼「会った日か」

私「ちがうよ

去年の今日、ちょうど今頃の時間」

彼「会った日じゃ」

私「ないよ はじめの電話の日です」


なんか、軽くて、いい感じのやりとりができて

私の悪い癖で、調子に乗ってしまった

まだ彼、お仕事中なのに

私「大切な日だから、今日くらい、ちゃんと、あなたの気持ち、送ってほしいです」

彼「今電話できる」

私「今、できない ごめんね」

彼「大好きです」

彼「電話はまたにします」


ありがとう、私も大好きです


が、正解だったのに

・・・欲張った

私「ありがと

でも、ちょっと足りないので

時間があるときに、もう一度、どうぞ」

彼「電話していい」


それから30分後に、電話


どんなステキな言葉を聞けるんだろう


昨夜から今朝にかけて、自分が彼に送りつけた酷い言葉を、完全に棚に上げてる


すごーーーく、疲れた声の、彼

ため息まじりに

「えーぇとー、1年前、勇気出して電話してくれて、えーぇと、ありがとねぇー」


怒ってる

さっきのLINEで終わっておけばよかった

会話が全然、弾まない


電話したのは、声が聞きたかったんじゃなく、私の余計な注文にLINEで答えるのが面倒だったからだ


そりゃ、そうだ

ただでさえLINEがキライなのに、仕事で疲れてる時に

私が調子に乗ったせいで、怒らせた


私「ありがとう、疲れてるし、お腹すいてるだろうし、もう切ろうか」

彼「疲れましたよ、そうしますか」


今日は、ダメだ

でも、どうしてもお願いしておきたかったこと

「ねぇ、昨日みたいな日は、帰りの電車で『もう終わった』って、ひとことLINEしてほしい」


ここからまた喧嘩腰のやりとり

「大切な日」に何やってんだか


お互いの思ってることが全然通じない


飲み会の日に、私が彼からの電話を待機している理由を話した


泥酔すると、予告なく電話をかけてくる

時間の予測もつかない

私はいつだって、彼の声を聞きたいから、かかってきたらできる限り出てあげたい

準備しなきゃいけないことが色々ある

などなど、他にも細かい理由


だから昨日は、ずっと待ってたのに何もなかったから、すごく悲しかった、と


すると彼

「飲み会だからって、LINEや電話するとは限らない、別に待ってもらわなくていい」


もー、全然わかってない

「飲み会なのに、LINEひとつもなかったのは、今までで、昨日がはじめてだったんだよ」

と私が伝えると

「え??そうなの?」


そうだよ!

だからあんなにガッカリしたんだよ!


昨日の夜、彼はほぼシラフだったらしい

だから、普通に仕事から帰るような感じで「既読」にだけして帰って寝ちゃった

それだけのことだった

酔った時でも、LINEも電話もせずに帰ったこと、あるだろうと、本気で思ってたらしい


ありませんよ!一度も!

おかげで、私は、あなたの愛が冷めたとまで考えたんだから


ちょっとだけ、行き違いを理解した

でも、そんな会話してるから、「大切な日」だからって、いい雰囲気とはほど遠く

私「もう、遅いから、早く帰って」

彼「そうしますよ」


私的には(多分、彼も)消化不良で、電話は終わり


仲直りできたんだかどうだか




寝る前に、もう一度LINEの画面を見てみた


彼からの

「大好き」

が浮かび上がってきた

きっと、疲れきった彼の

「渾身」の「大好き」だったはず


通話時間の長さと、通話終了時間の遅さ、私のダメな言葉が、今日の彼の疲れた声と、頭の中で重なって、自分で本当にあきれてしまう


彼の気持ちや、仕事で疲れた体のこと

何も考えてなかった

また無理させた

会いたい、とか、優しい言葉がほしい、とか、本当に自分のことしか考えてなかった


今さらだけど、涙が止まらなくなって、がまんできなくなり、多分もう寝ちゃってるだろう彼に、長い謝罪のLINEを送った


その最後に

「再会した日、20数年ぶりに顔を見て、気持ちを伝えてハグした日から、あと○日で1年です

こんな私に振り回されて、1年、がまんしてくれて、本当にありがとう

あなたとつながっていられて、本当に幸せです

ずっと会いたかった人に会えて、それだけでも幸せなのに、欲張って、ワガママばかりで、ごめんなさい

一年前、私が電話しなければ

あなたを苦しめることなかったのに、って、思うよ

好きでいて、ごめんね

いつも疲れさせるだけで、ホントにごめん」



今朝

いつもの「私の名前」のあとに

彼「昨日はこちらこそごめんな」

私「大好きだから大丈夫」

私「だよね?」

彼「はい、大丈夫大丈夫」

私「ごめんね」




若かった頃から知ってるせいなのか

お互いに遠慮がなくて、なんでも言ってしまうから

きっとこれからもこんなふうに、兄妹ゲンカみたいなことしていくんだろう

私達、ずーっと



最後に彼の顔を見たのも、キスをしたのも、愛し合ったのも

もう7週間以上も前


正直、彼に飢えている

苦しいくらいに恋しい


だから、敏感になりすぎてるのかもしれない

彼だって、言わないけど、そうなのかもしれない


それでふたりで傷つけ合ってたら、なんのために毎日がまんしてるんだかわからない



彼を好きな気持ちだけは

不思議なくらい変わらないんだから


もっと彼を、大切にしよう


あんなに、ずっと会いたかった

たったひとりの彼なんだから


また同じことしそうになったら、一息ついて、今日の、この反省を読もう




次の大切な日は、再会した日

もうすぐ


その日、彼はまた飲み会だけど


何事もありませんように‼︎