大好きだから大丈夫

最初で最後の婚外恋愛(ただいま遠距離)

カンパイ!

ふたりが再会した日

20数年ぶりに顔を見て、想いを伝えた

あの日から1年の、大切な記念日


酔った彼にふりまわされて

でも、夢みたいだった思い出の日



今、ふたりは離れ離れだけど




その日の朝、彼が通勤中の時間に、いつものようにLINEで「私の名前」が届く


本当なら返信しないところ、すかさず

「今日の夜、同時にカンパイしたい

記念日だから」

と送ると、彼から

「どうやって

飲み会終わって家ついてからプシュっとすればいいですか!」


何だ?コレは


怒ってるの?

それとも、カンパイの方法を提案してくれたの?

最後の「!」は、「?」の間違い?


も〜、全然読み取れない

ここは「怒ってる」を想定しておくのが無難かな

朝の出勤前にイヤな気分にさせてもいけないし

「ごめん、もういいです」

と送ると、それっきり


やっぱり怒ってたのか



なんだか、昼になっても夕方になっても、モヤモヤ、モヤモヤ


なんで、カンパイくらい、楽しんで付き合ってくれないの?

そんなにバカみたいなことだった?


これで夜、何もナシだったら

また、泣きながら悲しい夜だ

記念日なのに



その夜は、人と会う予定があり、その頃にはもう、少しずつ私の気も紛れていた


もう少ししたら帰ろうか、というところで、彼からのLINEに気づいた

「こんばんは」

「○○(ふたりで旅行した場所)の朝の散歩

良かったな

好きです」


思わぬ言葉に、一瞬で、涙が溢れてくる


「泣いちゃう」

と送ると

「ずっと忘れない思い出ばかり

最高ですよあなたは」


優しすぎる

酔ってるからだ


私「ありがとう」

「あなたに会えて、私は世界一しあわせです」

彼「もう寝ちゃいます

ごめん、こんなオレで」

私「電車降りる頃、まだ外にいるよ

電話したくなったらLINEしてね

疲れてたら帰って休んでください

うれしい言葉、ありがとう」


会っていた人と別れて少しすると、電車を降りた彼から電話がかかってきた


私が今いる場所は、彼が単身赴任していた頃、毎夜のように飲み明かしていた繁華街

そこに、今日は私がいて、彼の声を聞いている

なんだか変な感じ


今日は飲み会帰りだけど、彼の声、あまり酔っていないみたい


私「今○○にいるよ」

彼「そこ、危ないぞ、お前襲われるぞ

もう、帰れ帰れ」

私「帰らないよ」

彼「も〜、今朝またスネてたんだろ〜、お前」

私「だって、カンパイしようって送ったの、怒ってたでしょー?」

彼「怒ってないよー」


え?怒ってなかったんだ、アレ


これだから、やっぱり彼のお返事は「既読」に限る

文字を送られると、心がザワザワするだけだ

そのせいで、1日を棒に振ったりして

そんなのもう、懲り懲り


やっと朝からのモヤモヤが解決した


私「大丈夫、電話してくれたからもういい、うれしいよ」

彼「今日、楽しかったのか?だからかな、今、お前の声、めちゃくちゃカワイイぞ」


どうしよう、すっごい優しい声で、すっごい優しいこと言ってくれる

うれしすぎる


すっごい優しい声の彼と話していたら、じっとしていられなくなってきて、一駅歩くことにした

今いる駅も、次の駅も、繁華街

人の声や車の音が騒がしいから、大きな声で

「大好き!」

と何度も言った

彼は、静か〜な駅のホームにいて、そんなに大声で話せないから、ささやくような声で

「だいすき」

と言ってくれた



今度、出張でそっちに行くから、その日に会おう

夜だけの数時間だから、飲みに行こう

あと、別の日に休みをとって会いに行く

朝から夜まで一緒にいられるから、どこかへ行こう


そんな話をしてくれた

もう、夢みたいで、うれしくて、歩きながら、飛び上がりそうになった


そのお休みの日に、どこに行きたいか聞いてみたら、前に一緒に行ったことのある、大きな公園に行きたいって


その公園は、田舎の大自然の中にあって、公園の真ん中に湖みたいな大きな池があって

そこへふたりで行った日は平日で、私達がいる間に見かけた人は4人くらい

ほとんどずっと、大自然の中にふたりっきりでいるようだった

池の周りをずっと手を繋いで歩いて、歩きながらたくさんキスをした

池のふちに立った私を、彼が後ろから抱きしめてくれて、そのままずっと大自然に包まれていた

私が作ったお弁当を食べて、たくさん笑って、見つめ合ってはキスをした


そこに行きたいんだ、って

あの日の思い出が、楽しかったから

また行きたいんだ、って


そう言ってくれた


そうだね、あの日、本当に幸せだった

そんな日のこと、彼が思い出してくれてることが、すごくうれしかった



ゆっくり歩いていたけど次の駅に着いてしまって、立ち止まると

「あ、お前、○○駅に着いただろ

足音止まったから

危ないから、もう帰んな

大丈夫、また電話するから」


彼がとっても優しすぎて

電話を切りたくない

この声を、ずっと聞いていたい


私「まだいいよ」

彼「もう危ないって、変なヤツいるだろ、その辺」

私「こんなオバサン、誰も見てないから」

彼「もう遅いから、ダメだって」

私「わかった、もう帰るよ

あのさ、今日で1年、おめでとう」

彼「おう、そうだ、1年、おめでとう」

私「カンパイ!」

彼「え〜?(ちょっと笑って)カンパイ、カンパイね」

私「じゃあね〜、おやすみ〜」

彼「おやすみ〜」


とっても幸せな一駅分の電話だった



その後、LINEを送った

「幸せな記念日になりました」

「本当にありがとう 大好きです」


彼のお返事は、15分後くらいに

「既読」


私には、この2文字が、やっぱりいちばんホッとするのかも


自分でも笑っちゃうけど




もうすぐ、彼に会える

ちゃんと、会う準備、していてくれた


ふたりのステキな思い出、彼も思い出してくれてた


この2ヶ月、たくさん泣いたけど

ずっと、あなたを待っていて、よかった


ありがとう





私ね、一年前、あなたと再会して、何もかも変わってしまった


大好きだった音楽、あまり聞かなくなった

大好きだったお友達、あまり会わなくなった

私の気持ちの中の優先順位、全部あなたがいちばんになった


つまらない人間になっちゃったのかな


でもね、私、今の私がいちばん好き


あなたのことを大好きな私のことが、今まででいちばん好きなんだよ


誰にも話せない、あなたのことが、私にはいちばん大切


もう、あなたのことを考えずには生きられない


こんなに愛しい人に、出会えたこと、再会できたこと、今つながっていられること

幸せだと、心から思う


あなたがいてくれて、幸せだよ




今日も、あきれるくらい

あなたのことが、大好き



会えるまで、ちゃんと待ってるからね